人間としての成功 -著:松下幸之助-

こんにちは。Key*cocoです。

今日は最近読み返した本の感想を書きたいと思います。

タイトルにあるように『人間としての成功』という本で

かの有名なパナソニック株式会社の創業者である、
松下幸之助さんの本です。

最初に読んだ時は、自分にとっては、
そんなに心に残る内容では無いかなと思っていました。

最近もう一度読むと、松下さんの言っていることが
いかに大切かが分かるというか、今までの自分の体験で
気づいた事の再確認という感じで読むことが出来ました。

で実は、この本、
序章の部分で、松下さんの結論が書かれています。

“私は成功というのは、人それぞれ自分に与えられた天分を

そのまま完全に生かし切ることではないかと思います。

それが人間として正しい生き方であり、自分も満足する
と同時に働きの成果も高まって、周囲の人々をも
喜ばすことになるのではないか”

とおっしゃっています。

そして“人それぞれの天分は、非常に見つけにくく、
それがまた人生の面白味。

…たやすくはわからないが、それを求めて努力していく、
そこにいい知れぬ人生の味わいがひそんでいると思うのですと。

まず自分の天分を見つけるために必要なのが、

“自分の天分を発見したいという強い思い” 
と 
”素直な心” だと。

松下さん自身は、9歳の時に奉公に出て、その後6年ほど
電灯会社の配線工として働き、独立して自分で事業をし
次第に会社が大きくなっていったということで、

その時その時で、一生懸命に働き、生きがいも変化
していったとのこと。その日々の中で大事なことは、
イヤイヤするのではなく、“本人の主体的な態度、

すべてのことに素直に前向きにとらえる姿勢と、
周囲の人々への配慮、というものも、あわせて
考えていくことが大切である” と書かれています。

自分の天分がわからないなら、今の環境で出来ることを
懸命にやっていると見えてくるものがあるのだろうな、

自分の運命も開けてくるのだろうな、と思いました。

また小さい頃から自分の天分に目覚め、一生を通して、
同じ道を進むという人もいます。
それもまた、人それぞれに違うのだろうと思います。

よく運命と宿命があるといいますが、
これについても松下さんは書いておられます。

“人間の思い一つでどうにでもなることもあれば、人間の思い、
人間の力ではどうにもならないこともある…略…、
だいたいは80、90%のものは、すでに天の摂理として
定まっており、あとの10%から20%ぐらいは、

人間の自己意識に任せられているものと考えてもいいのではないか”

私の好きな言葉に、『人事を尽くして天命を待つ』
という言葉があります。

本の中にも書いてますが、まさにそうなんだと思います。

自分の及ぶ20%のこと(運命)に、
自分の意思をもって信念をもって、生かしていき、

80%の決められた天命(宿命)に、
いかに光彩を加え、動かしていくかが決まってくる。

そう思うと、もうすでに80%は決まっているのか!
と気楽にもなりますし、20%でも自分次第で出来ることが
あるならやってみよう!という気になりませんか?

で、その天分を発揮するためには、どうしても
 “素直な心” がなければならないと。

“素直な心というものは、何ものにもとらわれることのない、
かたよらない心であり、物事の真実を見きわめて、
これに従おうとする心のことです”と書かれていました。

これは、中庸な心のこと、物事を俯瞰で見るということ、
そして、それに忠実でいられるような、
まさに素直な心が大切なのだなと思いました。

それには、人間に元々誰もが素直な心になれる素地が
あると認識することが大切で、なんとしても、
素直な心になりたい
という真剣な願いをもつことが大切だとのことです。

“素直な心の高まりの中に、
人間としての真の成功の姿が
あると思います”

と、最後にしめくくられていました。

松下幸之助さんは、経済的、歴史的に見ても、
偉大な人だと思います。

その偉大な人が書いた本のタイトルである、
人間としての成功が、

素直の心でいること

というのが、現代のよくある、
いかに成功するかというノウハウ本とは違っていて、

感慨深いものがありました。

地位や名誉やお金より、自分の強い思いで天命を見つけ、

天命で決まっているもの以外、素直な心で生かしきる

この本は読む人・時期によっても印象が違うと思います。

興味のある方は、ぜひ一度読んでみてください。

        <引用:人間としての成功 著:松下幸之助>

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